13日、ソウルの在韓国日本大使館周辺で、福島第1原発処理水の海洋放出に反対する環境団体。菅義偉首相の面を付けた人物が真っ黒な水を垂れ流すパフォーマンスをしている(共同) 韓国で日本政府による東京電力福島第1原発処理水の海洋放出決定に対する反発が収まらない。市民団体や与野党議員らが競い合うように激しい言葉で決定を非難し、専門家の冷静な分析はかき消される。過去にもあった“負の反日スパイラル”の悪循環に陥っている。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も国際海洋法裁判所への提訴検討を指示する強硬姿勢を示し、対日外交を一層、隘路(あいろ)に追い込んでいる。(ソウル 桜井紀雄) 「全人類への核攻撃」 「汚染水の海洋放出は、第二の壬辰倭乱だ。全国民が義兵(義勇兵)となり、決死の覚悟で日本政府に立ち向かわなければならない」 韓国南部、釜山市にある日本総領事館前で14日、同市機張(キジャン)郡のトップがこう抗議し