育休を取った倉橋康友さん。退院する妻を迎えに行く前に、長女の希ちゃんとシャボン玉で遊んだ=2016年6月20日、中嶋真希撮影 共働き世帯が増え、育児に熱心な「イクメン」がもてはやされている。政府は、2020年までに男性の育休取得率を13%まで上げることを目標に掲げているが、まだ一般的でないのが現状だ。一方で、男性の育休は「取れるなら取りたい」から「取らないと回らない」に変わりつつある。IT企業で育休を取得した男性たちを追うと、そこには流行の「イクメン」ではなく、共働きで必死に子供を育てる父親の姿があった。【中嶋真希】 神奈川県藤沢市の、海からほど近い一軒家。会社員の倉橋康友さん(32)は、朝から長女の希ちゃん(3)の世話に追われていた。6月16日に長男が生まれ、それに合わせて育休に入って5日目。慣れた様子で希ちゃんを着替えさせ、トイレに連れて行く。おかしを食べたがる希ちゃんに、倉橋さんは「