栃木県那須塩原市の複数の温泉旅館で1月下旬以降、予約客から中国人の宿泊予約の有無を尋ねる電話が相次いでいることが、旅館関係者への取材でわかった。現在予約がなくても、予約があれば断れないなどと回答すると、キャンセルされたケースも。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を懸念したキャンセルとみられ、旅館側が頭を悩ませている。 「中国のお客さんから予約が入っていますか」。塩原温泉郷の「松楓楼松屋」に今月に入り、予約客からこんな電話が入った。「今のところありません」と答えると、「本当ですか」と確認され、「これから中国人の予約が入った場合は断るか」と問われたという。旅館業法上、明確な理由がある場合を除いて宿泊拒否はできないことを伝えると、「それでは取り消します」とキャンセルされた。 ほかにも中国人の宿泊予約の有無を確認する電話が2件あり、同様の対応を取ったところ、電話を切った後にインターネットを通じ