インドで硬貨不足が深刻化し、売店などが少額のおつりをチョコレートやキャンデーで払う現象が拡大している。 金属価格が高値となり、硬貨をかみそりの刃などに変造するための密輸が横行しているのが背景。ニューデリーの売店では日常的にチョコやキャンデーがおつりとして利用され、PTI通信によると、南部マドゥライでは市バス料金のおつりにチョコが登場した。 財務省によると、硬貨が不足してきたのは2005年ごろから。 インドの5ルピー(約14円)、2ルピーの硬貨はニッケル25%、銅75%の合金で、1ルピー硬貨はステンレス鋼。これらの硬貨を集め隣国バングラデシュに密輸、ニッケル銅合金は溶かして延べ棒に、ステンレス鋼はかみそりの刃や万年筆のペン先などに変造する事件が相次いだ。 警察当局者によると、「1ルピー硬貨からかみそりの刃4枚が作れ、刃1枚は7、8ルピー相当で売れる」という。 ニッケル銅合金のコイン1キロ(額