庵野: 最初のガンダムぐらいの線の量に戻したかったんです。『Ζガンダム』の時に線が一気に増えてしまったのが残念で、当時は「線を減らさねば」と本当に義憤に燃えてましたね。 僕の感覚では、工業製品はどんどんシンプルになるものなので、『Ζガンダム』や『ガンダムΖΖ』を見ると、モビルスーツはむしろ技術的に後退しているんじゃないかっていう感じがするんです。 あと、アニメーターとしては線が多いものは大変だから、止め絵で引きで見せることが増えて、動かす面白さにはなっていないんですよ。そうなる気持ちもわかるんですが。 ファーストガンダムのころは安彦(良和)さんがモビルスーツをキャラクターとして動かしていて、その適度な線の量がよかったと思うんですよ。だから、劇場とはいえ、あの線の量は描くのは大変だろうということで線を減らしたガンダムを提出したんです。 https://www.gundam.info/news