1 インターネットというイメージのアーキテクチャ 今日、写真や写真を取り巻く環境について、Flickr、Tumblr、Instagramなどのインターネット/デジタル技術におけるプラットフォームを抜きには語れない。インターネット上では、日々、何千万という写真やイメージが生まれ、集積され、複製・改変されており、そこではカメラや撮影者すら不在の写真が氾濫している。ここで「不在」とは、文字通りカメラや撮影者がいなくても写真・イメージが生成されるという意味もあるし、写真・イメージにカメラや撮影者が顕在化しないという意味もある。インターネットという「イメージのアーキテクチャ」においては、写真やカメラというハードウェア(物質)は、デジタルイメージやソフトウェアとしてインターネットに「溶けている」。 このような複製・改変を自明のものとする時代において、写真文化を語る際に「写真は真実を写すのか」という