不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 松岡正剛さんは『日本数寄』のなかで、「遊びの本分は、一に結構、二に手続き、三に趣向にある」と書いています。 ここでいう「結構」は空間演出のようなもの、「手続き」は遊びの場の起承転結を組み立てるためのプロセスを、「趣向」とは遊びの場で催されるイベントや主客の場で交わされる話題を引き出す床の間の花や絵画を指します。 ここでの遊びは、主人が客を迎えてもてなす遊びです。 茶会や連歌会がそうですし、いまなら講演会やシンポジウムなどのイベントも本来それにあたるのでしょう。 しかし、現在の講演会やシンポジウムには、かつての茶会や連歌会のような遊びの利いた手続きや趣向はみられません。所有すること、使うことに喜び、愛着を感じられない商品もおなじように手続きや趣向を欠いているのではないでしょう