働き方改革というけど、「働く」ってなんだろうね? 大好きなバタイユがこんなことを書いている。 人間は仕事をしなければ、飢えと寒さに委ねられるのだが、仕事をしなければならないこの昼間の世界ほど、夜の神聖さにそぐわないものはない。天の無数の星々は仕事などしない。利用に従属するようなことなど、何もしないのだ。 と。 これは『呪われた部分 有用性の限界』のなかの一節。 夜の空に輝く星々は「利用に従属する」ことはしない一方で、人間はみずからの利用の欲望を満たすために仕事をする。 バタイユは続けて、こう書いている。 しかし地球はすべての人間に労苦を求める。人間は終わることのない仕事のうちに疲れ果てる定めなのである。 これが定めだとすれば、働き方改革というのは可能なのだろうか?という気にもなる。 有用性を超えてしかし、バタイユはこうも言っている。 何の役にも立たないものは、価値のない卑しいものとみなされ