「福祉国家」フィンランドに「売春婦8000人」とは 「収入の格差拡大が売春を増加させる。国内には8000人の売春婦がいる」 こんな衝撃的な論文を発表したのは、社会学者で、フィンランド・タンペレ大学の研究者アンナ・コントュラさん。彼女は、“性風俗産業従事者の権利を守る会”の副代表でもある。 飾り窓で有名なオランダでさえ、人口1640万人に対して売春婦は1万人だから、人口530万人であるフィンランドの性産業人口密度の高さに驚かされる。 8000人のうち半数がフィンランド人で、残りは東欧諸国、タイ、中南米出身者。料金はフィンランド人が100ユーロ(1万6000円)、他は80ユーロ。オランダの50ユーロからは少し高め。 フィンランドでは、共働き夫婦の平均月収が2000ユーロだが、水道料金が月額2ユーロ均一といった福祉の充実で充分な暮らしができる。学生は働きながら大学に通うのが一般的で、農