「日本に失望した。来たことに後悔している」 ベトナム人の元技能実習生はそう話しました。年々増加する技能実習生の失踪。ことしも過去最悪を更新した去年並みのペースで増えています。希望を持って来日したはずの若者たちはなぜ失踪するのか。今、どうしているのか。当事者たちに話を聞きました。(社会部記者 森永竜介) 12月初め、失踪したベトナム人の元技能実習生が南関東にいると聞いて会いに行きました。 週末の夜、待ち合わせ場所のファミリーレストランにオレンジ色のダウンジャケットを着て現れたズンさん(仮名 30代)。 礼儀正しくあいさつをして、店の入り口のドアを開けてくれました。 在留カードにはよく似た顔写真と、在留資格・技能実習の文字。 ほかに身元を確認できるものは何も持っていませんでした。 なぜ実習先から逃げ出したのか。聞くと、おびえたような小さな声で話し始めました。 ズンさん 「社長は怒るといつも私た
制度開始から11年が経ち、5000億円規模の市場に成長したふるさと納税。一方で、過熱する「返礼品」競争を受けて、総務省は今年6月、ついに法規制を余儀なくされ、改正地方税法施行で「返礼品は寄付額の3割以下の地場産品」と基準が設けられ、それを満たさない大阪府泉佐野市などは制度の対象から除外された。すると泉佐野市は国を訴え、来年1月に大阪高裁での判決を迎えるなど騒動が続いている。 こうした混乱が起きることを危惧し、警鐘を鳴らしてきた官僚がいた。この官僚がこの度、ノンフィクション作家の森功氏の取材に対し、ふるさと納税は税制として間違っていること、そのことを「制度の生みの親」を自任する菅義偉官房長官に直言したが聞き入れられなかったことなどを詳細に証言した。 取材に応じたのは、かつて総務省内で事務次官候補と見られていた平嶋彰英氏。「ふるさと納税」をさらに広めるための寄付控除の上限倍増や、確定申告を不要
ことし8月に起きたある事件。50代の女性が軽乗用車に92歳の母親の遺体を放置したとして逮捕されました。女性は家族3人で1年にわたって車上生活をしていました。 “家族で車上生活” いったい家族に何があったのか。なぜ、そうした生活を送っていたのか。事件の背景に迫ろうと、私たちは取材を進めました。 (前橋放送局記者 渡邉亜沙) お盆休みも終わった8月20日。群馬県内では、最高気温が30度を超える暑さが続いていました。 この日、群馬県警がある事件について発表しました。 「死体遺棄被疑者の逮捕」 これが、すべてのきっかけでした。 内容は「50代の女性が92歳の母親とみられる女性が死亡しているにもかかわらず、遺体を軽乗用車に放置した」というものでした。これだけでは、ニュースの原稿にするための情報が不足していたため、後輩の警察担当の記者が警察署の幹部に取材しました。 すると「逮捕した女性が、母親と息子、
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