2006年06月11日17:03 カテゴリ時局対応批評 危機にあるイラン・イスラーム共和国:同性愛者としての視点から ※本文章は「インパクション」第152号に掲載されたものである。 危機にあるイラン・イスラーム共和国:同性愛者としての視点から 稲場 雅紀 (チームS:シェイダさん救援グループ) 2005年3月30日、同性愛者のイラン人難民、シェイダさん(仮名)は成田空港から、彼を受け入れてくれる国へと飛び立っていった。彼の手には、その国の発行するパスポートが握られていた。成田空港で、彼の友人たち数人と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際移住機関(IOM)のスタッフが彼を見送った。 彼の日本滞在年数は合計14年。彼の人生の3分の1だ。その日本滞在の後半3分の1を、彼は難民認定と在留資格をめぐる裁判に費やした。そのうちの1年7ヶ月を、彼は外国人収容所で過ごした。長い闘いの末、彼は14年