「先天的な身障者は、生まれてこない権利がある」 28日、フランスの最高裁が下した判決が、新たな倫理論争を触発している。 フランスの最高裁はこの日、ダウン症候群を持って生まれた男児のリオネル(仮名、6)に対し、彼の出産を担当した医療陣は賠償の義務があると判決した。 リオネルの母は、妊娠中自分を診察した医師が、超音波検査などを通じてリオネルの障害を発見していれば中絶していたはずと述べ、障害を抱えて生まれたことでリオネルが被った損害の賠償を求めて訴訟を起こしていた。フランスでは、中絶は法律で認められている。 リオネルの母は、既に1次賠償金を受取っているが、最高裁はこの日リオネルの生まれてこない権利を認めて、賠償金の増額を命じた。 これに対し、フランスの身障者団体は「国が障害者として生きるより死んだ方が良いとの決定を下した」として大きく反発している。医療界も「胎児の健康に少しでも疑いがあれば、後で
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