大相撲の野球賭博事件で、胴元と力士らをつなぐ仲介役とされる元幕下力士(35)に因縁をつけ現金約600万円を脅し取ったとして、警視庁は1日、元力士古市満朝容疑者(38)=別の恐喝事件で起訴=と指定暴力団山口組系の組員3人を恐喝容疑で逮捕した。一連の賭博問題をめぐり、暴力団関係者が立件されたのは初めて。 捜査関係者によると、組員は福岡市と関西に拠点を置く山口組傘下組織の30代と40代の構成員。古市容疑者と組員3人は共謀し、野球賭博をめぐってトラブルになった元幕下力士に因縁をつけて脅し、1月下旬から2月にかけ、現金約600万円を脅し取った疑いがある。 この直前、古市容疑者は、元大関琴光喜関(34)=解雇、本名田宮啓司=側に「野球賭博がマスコミや警察に知れたら大変なことになるぞ」などと脅し、口止め料名目で現金350万円を脅し取ったとして、警視庁が6月に逮捕している。