多摩ニュータウンと東京都心を結ぶ足の1つ、小田急電鉄多摩線。小田急小田原線の新百合ヶ丘駅(神奈川県川崎市)から分岐する約10.6kmの路線だ。かつては同線内だけを往復する電車がほとんどだったが、2000年代以降は都心直通列車を増やすなどテコ入れを図り、現在は新宿への快速急行が走る路線に成長した。 同線の終点は、その名の通り多摩ニュータウンの中心である小田急多摩センター駅から1つ先の唐木田(からきだ)駅(東京都多摩市)。線路は駅の先に広がる車両基地へとつながっているが、その先、東京都町田市内を通ってJR横浜線の相模原駅やJR相模線の上溝駅(ともに神奈川県相模原市)、さらには厚木方面まで延ばそうという計画がある。 歴史は長い延伸構想 多摩線の唐木田―相模原―上溝間延伸は、2016年に国交相の諮問機関、交通政策審議会がまとめた東京圏の鉄道整備に関する答申で「地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充