思いがけずマッチする事って、あるよね。 人には、ポテンシャル通りに活躍できる舞台がある。 そしてそれが、必ずしも与えられた環境であるとは限らない。 普段の職場にも、優れたポテンシャルはきっと隠れている。 そしてそのポテンシャルは、今か今かと開花のタイミングを待っている。 大学時代、今治君という友人がいた。 これは本名ではなく、今治タオルを愛用している故のあだ名である。 そしてその印象が強すぎて、本名がうまく思い出せない不思議な青年だ。 彼は俗にいう、動けるデブだった。 決して第三者目線で卑下するわけではなく、彼自身がそう名乗っていたのだ。 普段の生活は、まさにふくよか。 全ての活動が食中心に送られ、お婆ちゃん並みに飴を常備していた。 全く持って、機敏さを感じない所作。 シャーペンを落とした時、拾い上げる時間が10秒を超えているのだ。 誰も彼を、機敏だとは思っていない。 そしてそれはいつも、