「小沢さんは、やっぱり変わってない」 中東のドバイ出張中に飛び込んできた自民・民主の大連立話に、私は驚くとともに、妙に懐かしさを覚えざるをえなかった。ところが時差の関係もあり、数時間後には大連立話の頓挫と、小沢一郎氏の代表辞意表明のニュースが入ってくると、今度は頭が混乱した。ドバイと東京との間で情報収集に励むうちに、次の段階では辞意撤回との知らせが入った。ますますいつか見たドタバタ劇だと、懐かしさが深まった。 デジャヴである。 小沢氏の言動は、時に周囲の人間にさえ理解できないことがある。独裁的だとか、人付き合いが悪いだとかのイメージもある。 私流に解釈すれば、小沢氏は「孤を守る」人である。肝心な時ほど、幹部とさえ連絡を絶つから、皆で大捜索劇が繰り広げられることとなる。どうやら今回もそうであったようだ。ある意味で、小沢氏の姿勢は一貫している。 辞任撤回会見のとき、小沢氏がにじませたという涙の