日本人の読書離れ、本離れが進んでいるという。はたしてそれは本当だろうか。まず、出版業界の売上げ推移から見ていくことにしよう。 出版科学研究所が発表した「2006出版指標年報」によれば、書籍・雑誌とも1996〜1997年に販売額のピークを迎えて以来、長期低落傾向を続けている(図1)。 書籍の場合、2000〜2006年の販売額は9000億〜1兆円を前後しており、低落傾向は止まったようにも見えるが、読者が戻ってきたと判断するのは早計である。2002年、2004年の伸びは、『ハリー・ポッター』シリーズや『世界の中心で、愛をさけぶ』といったメガヒット商品によってもたらされたものであり、こうした商品の有無によって年間販売額が左右されるのが実情である。 一方、月刊誌・週刊誌は書籍のようなメガヒットもなく、じりじりと右肩下がりを続けている。マンガ雑誌の落ち込み、フリーペーパーの興隆なども強く影響していると
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