はじめに 第1章 放射線とは(どんなもの?) 第2章 日常生活と放射線 第3章 放射線の人体への影響 第4章 様々な分野における放射線の利用 第5章 放射線の安全基準 おわりに 第2章 日常生活と放射線 自然界には様々な放射線が存在し、科学的に正確に言えば、私たちは、体の外部からも内部からも日常的に常に放射線を被ばくしています。自然界にもともと存在する放射線を自然放射線といいます。自然放射線からうける放射線量は、世界平均で年間約2.4ミリシーベルトです。 体の外部からあびる放射線には、大地や建物から放出される放射線があります。大地や建物には、ウラン、ラジウム、カリウム40などの微量の放射性物質が存在し、そこから年間約0.48ミリシーベルトの放射線をあびています。また、宇宙から地上に降り注ぐ宇宙線は、年間約0.39ミリシーベルトに相当します。 体の内部からうける放射線は、主に呼吸や飲食により