目は心の窓というが、知能の窓でもあるようだ。『Cognition』(3月21日付)に掲載された研究によれば、瞳孔(どうこう)が大きい人ほど、論理的思考・注意力・記憶力といった知能が優れているのだそうだ。 瞳孔とは眼球の色がついている虹彩(こうさい)の真ん中にある黒目の部分だ。カラコンで大きく見せられるのは虹彩の方なので勘違いしないように。 瞳孔と知能の意外な関係 アメリカ・ジョージア工科大学の研究グループがその可能性に気がついたのは、ダニエル・カーネマンという心理学・行動経済学者が考案した理論にもとづき、瞳孔の散大を調べていたときのことだ。 カーネマンによれば、瞳孔が広がる様子を観察すれば、記憶作業をこなすために費やされている心の労力を推し量ることができるのだという。 瞳孔の大きさと知能に関連性のがあることに気がついた研究グループは、確信が持てなかったために、さらなる実験を行うことにした。