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ブックマーク / medt00lz.s59.xrea.com (32)

  • 「その場の普通」を販売すること - レジデント初期研修用資料

    今また別の出版社お話をさせていただいて、「以降は Subversion が使える、という前提でお話をさせていただいてよろしいですね」なんて メールをいただいた。 もちろんそんなソフトは使ったことないんだけれど、「もちろんです」なんて返信して、入門書を探した。 「Subversion実践入門:達人プログラマに学ぶバージョン管理」というと、 「入門Subversion 」というを 読んだのだけれど、同じ入門書でも、立場がずいぶん異なっていた。 やる気の実践と手順の入門 「実践」のほうは当に実践。最初からコマンドの話を始めるし、インストールは「簡単」としか書いてなくて、話はインストールされたところから始まって、ネットワーク越しに行うファイルのやりとりとはそもそもどういうものなのか、そんなことを語り出す。初心者がこれ見ると泣くと思うんだけれど、このを読むとどういうわけか、Subversio

    gogatsu26
    gogatsu26 2009/12/17
    『入門する人と越境してくる人』/「実践~」( http://b.hatena.ne.jp/entry/4515871 )読んでみる
  • 社会説得の考えかた - レジデント初期研修用資料

    政治家の、小沢一郎の選挙に対する考えかたを読んで思ったこと。 川上から攻める 小沢一郎の目指したやりかたというのは、田中角栄が昔やっていたことをそのまんま引き継いでいるのだな、と思う。小沢一郎が「若手」だった頃、田中角栄は小沢を評して「頭は切れるが目線が高すぎる」なんて評して、今たぶん、小沢一郎が「大人」になって、同じようなことを、若手に諭す立場になったんだろう 「川上から攻める」のが小沢流のやりかた。川上というのは来、いい田んぼがたくさんある場所で、古い人が住んでいる地域。小沢一郎が町を落としに行くときには、駅前みたいに目立つ場所でなく、その土地の古い人、子供でなく、親御さんたちの暮らしている、川上の集落から始めるんだそうだ このへんは、「川上」さんだとか「上田」さん、あるいは「大林」さんとか、そういう名字の多い場所は古い場所だとか、たぶんローカルな地政学みたいなものが、伝統としてある

  • 流れの空白に呪いが生まれる - レジデント初期研修用資料

    昔住んでたマンションの近くに、「お店が必ず潰れる場所」があった。 そこは交差点の角地にある土地で、2の道路に面していて、 30人ぐらいは入れる店舗と、そこそこ広い駐車スペースとを備えていた。 駅からも、何とか歩いていける距離にあって、道路をはさんだ目の前には、 10階建ての新築マンションがあって、若い家族がたくさん住んでいた。 人通りもそこそこあって、車の往来も多かったから、店舗を構えようと思ったら、 その場所の条件は決して悪くなさそうなのに、そこに店を出すと、せいぜい数ヶ月で閉店していた。 マンションには2年ぐらい住んでいたけれど、その間だけでも4回ぐらいお店が変わって、最近通ったら、 また知らない店に変わっていた。 流れに乗ると入れない場所 その場所は、人通りが多いのに、入りにくかった。 自動車の通行量は多いんだけれど、慢性的にプチ渋滞状態になっていて、 反対車線から店に入ろうと思っ

    gogatsu26
    gogatsu26 2009/06/30
    つまり呪いは(物理的な意味に限らず対人関係など社会的な意味でも)コミュニケーションの流れが乱れるところで生まれる
  • 足すこと引くこと - レジデント初期研修用資料

    「その道具を定義する動作」というものがあって、そこに何か新しい動作を「足す」ことは難しいし、 そこから何かを「引く」、あるいは「隠す」と、今度はその道具が持つ意味が書き換えられてしまう。 足すのは難しい 大学に入っていた電子オーダリングシステムは、自分のID と、パスワードとを打ち込まないと、 PCが稼働しないようになっていた。これがものすごく面倒で、結果として、誰かがログインしたら、 そのIDをそのまんま使い回したり、ログインしたあと、「次に使う誰かのために」、 ログアウトしないでPCをそのまんま放置したりだとか、ルール違反が当たり前だった。 近所の病院に入っているシステムはもう少し上等で、職員はみんなカードを持っていて、 PC備え付けのカードリーダーにカードを通すと、そのPCにIDが認識される用になっている。 ID を打ち込むのに比べれば進歩したんだけれど、カードをリーダーに通す、その

    gogatsu26
    gogatsu26 2009/06/30
    『「椅子に座る」「椅子から立つ」という、PC を取り巻く動作の中に、ログインとログアウトとを 組み込んでしまえたなら』
  • ユーザーは狭く見る - レジデント初期研修用資料

    Google の新しいブラウザ 「Chrome 」を使った感想。 Chrome は速く感じる 今まで使っていて、なんの不便も感じていなかった Sleipnir が、どうにも調子が悪い。恐らくは中で動いているIE8 の問題なんだろうけれど、 blog の更新だとか、コメント欄の管理だとか、エラーが頻発する。 いい機会なので、常用するブラウザを、Google Chrome に変更したんだけれど、これはたしかに速く感じる。 自分には、技術的なことは何一つ分からないし、普段見ているページのほとんどは、 文字しかないようなページばっかりだから、ブラウザの当の速さ、 内部処理の速さだとか、実装のすばらしさだとか、そういうのは全然分からないんだけれど、 素人がちょっとさわってもびっくりするぐらい、Chrome は速く「感じる」。 このブラウザは、ユーザーへの「速さの見せかた」に、気を遣ってデザインされ

    gogatsu26
    gogatsu26 2009/03/01
    『たぶんたいていの上司は、その人が視界から消えるまでの時間でもって、その人の「使える度」を判断する』
  • ロシアは鉛筆を使った - レジデント初期研修用資料

    宇宙飛行士は、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。 NASA は120億ドルの開発費をかけて、無重力でも書けるボールペンを開発した。 ロシアは鉛筆を使った。 定番の科学ジョークだけれど、大事だと思う。 Mig-25 のハイテク 1970年代最速のジェット戦闘機、Mig-25は、正体が分かってしまえば、 ありふれた技術で作られた、時代遅れの戦闘機だった。 ベレンコ中尉が北海道に亡命してきた昔、あのときはまだ、Mig-25 といえば「正体不明の究極戦闘機」 であって、小学校の頃に読んだ図鑑にも、なんだか秘密兵器みたいに描かれていた。 分解調査された実物は、たいしたことがなかったのだそうだ。 チタニウムの合金だろうなんて言われていた機体は、ありきたりなニッケル鋼で作られていた 基的に「まっすぐ飛ぶ」ことしかできない飛行機で、格闘戦の性能は悪く、燃費も極端に悪かった すごいエン

  • 法律というカードの切りかた - レジデント初期研修用資料

    「プロ法律家のクレーマー対応術」というの抜き書き。 法律の専門家である弁護士が、「自らの有効な使いかた」を指南してくれる、 おもしろい立ち位置で書かれている。 あくまでも「弁護士に相談できる」という状況でしか役に立たないけれど、 何というか読むと「勝つ予感」がしてくる。 意味のない責任回避が顧客を怒らせる 単なる責任回避は、交渉の成功に何ら貢献しない 企業側が、意味のない責任逃れをする態度を見せることで、「怒れる顧客」が「悪質なクレーマー」へと変貌してしまう 代理店の過失を、たとえば社に持ち込まれたとして、 それを「代理店の問題だからうちは関係ない」といった対応を行ったところで、 その責任逃れは、「社の人」を慰撫する役には立っても、顧客の不満解消には、全く貢献しない メディアを騒がす不祥事などでも、たとえば企業の代表者が「報告を受けていなかった」であったり、 「あれは現場の判断であ

  • 「下向き」の想像力について - レジデント初期研修用資料

    頭がいい人が、「上」に向かって想像力を働かせて、それまで誰も考えなかったようなサービスを作る方向と、 同じく頭のいい人が、「世の中には想像を絶する馬鹿がいる」という信念の下に、 カモをコントロールするやり方を模索する方向と、想像力には「上」と「下」みたいな方向性がある。 上向きの想像力が生み出すプロダクトはすばらしいけれど、世の中を回しているのは、 むしろ下向きの想像力なんだと思う。 振り込め詐欺のこと 振り込め詐欺の人達が使う手口はあまりにもあからさまで、どうしてあんなものに大勢が引っかかるのか 不思議でしょうがないけれど、あの人達の秘訣というのは、「たくさんの人に電話をかける」、 それが全てなんだという。 「普通」が好きな、常識的な人達は、たぶん「こんな話に騙される人が世の中にいる」、 そのこと自体を信じられない。信じられないから、そもそもああ言うことをやろうなんて思わない。 振り込め

  • 正しい手続きが腐敗する - レジデント初期研修用資料

    脳出血を合併して亡くなった妊婦さんの事例をみて思ったこと。 亡くなった方は、きちんとかかりつけのクリニックを持っていて、 そこに勤務する医師もまた、患者さんを正しく診断して、 正統な手続きのもとに、地域の基幹病院に助力を要請した。 全てが正しく行われたにもかかわらず、あるいは、正しいやりかたが重ねられた 帰結として、「受け入れ可能」を表明する病院は現れなくて、受け入れに時間がかかった。 正しくなければ速かった 最初に「受け入れ不可能」の返事が返ってきた段階で、救急車でなくタクシーを呼んで、 「東大病院の救急外来に飛び込んで下さい。うちのクリニックのことは伏せて」なんてアドバイスしたら、 診療が開始されるまでの時間は、もう少しだけ速くなったような気がする。 若い方の脳出血だから、やっぱり予後は厳しかっただろうけれど。 全て正しい手続きで紹介された患者さんに対しては、医療者側もその施設にできる

    gogatsu26
    gogatsu26 2008/10/25
    一刻を争う際には正規の手続きは役に立たないこともあるという
  • 説得的コミュニケーション - レジデント初期研修用資料

    「プロパガンダ」というを抜き書き改変。 「理由」の意味 コピーを取る列に並ぶとき、何か理由を一言付け加えると、たいていの人は、前に割り込ませてくれる。 理由には意味がある必要はなく、実験によれば、全く意味のない理由をつけて頼んだ場合であっても、 ほとんど全ての人が、割り込みを許してくれたのだという 街で歩いているときに小銭を無心されたところで、たいていの人は無視して通り過ぎる。 ところが「170円下さい」のように、具体的な金額を提示して小銭を要求されると、 その人が、当にお金を必要とする人に見えてくる。はっきりとした金額を示して募金への協力を呼びかけると、 そうでない場合に比べて、2倍もの寄付が集まった 多くの点で私たちは、いつも認知的エネルギーを節約しようとする「認知的倹約家」である。 何かよい理由があるからではなく、「そこに理由があるから」という単純な説明があれば、 よく考えずに結

  • 戦争の心理学 - レジデント初期研修用資料

    戦争の心理学というの抜き書き。 書の目的は「裁くことでも非難することでもなく、ただ理解すること」。 「パンツを汚す」兵士は珍しくない 警察官や消防士として負傷者の救出に当たっている人は、負傷者の大小便失禁が珍しくないことを知っている 戦闘中の人間にも、大小便失禁は珍しくない。みんな面子にこだわるので、そうしたことは公然と認められず、失禁した兵士は、 自分がどこかおかしいのではないかと思ってしまう 激しい戦闘を体験した兵士のおよそ半分が尿を漏らしたと認め、四分の一近くが大便を漏らしたと認めている にもかかわらず、「パンツを汚した」兵士が出てくる戦争映画は、かつて作られたためしがない。典型的な兵士の姿は、だから嘘に基づいている スターリングラードの戦いから生還したロシアの兵士は、当時の平均年齢70歳に対して、皆40歳前後で死亡したのだという 「気のゆるみ」は正常な反応 ナポレオンは「もっと

  • みんなの意見で社会が滅ぶ - レジデント初期研修用資料

    うちの地域でも、中学生以下の小児医療が無料になる。来年あたりから決まりになるみたいで、 まだかろうじて生き残っている、小児救急やってる先生がたは、今からもう「終わった」とか言ってる。 夜間の小児科外来は、来る子供のうち9割以上は「軽症」。たいていの子供さんは、 日中の小児科外来が開くまで待っても、大きな問題は生じない。 今はそれでも、「時間外」であることが、わずかながら抑止力にはなっているけれど、 これが「無料」になってしまうと、もう歯止めがかからない。 黒幕はいない たぶん、議員も役所もそんなに馬鹿じゃないから、無料になったら患者が殺到して、 現場が疲弊して、病院が潰れることぐらい、容易に想像できるはず。 「無料化」を推し進める人は、たぶんそうなることを分かっているんだろうけれど、 多数決の原則は、その流れを止められない。 選挙は公約の争い。 誰かが「小児科医療無料化」を打ち出したら、