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ブックマーク / shinka3.exblog.jp (6)

  • ほんとうにスゴイ論文は日本語で書いても外国で読まれる | 5号館を出て

    私が学生の頃に聞いた話なので、今となっては半世紀も前のことなのかもしれませんが、日の魚類学が世界をリードしていた時代があったのだそうです。その頃は魚類学に限らず、日人が書く科学論文の多くは日語で書かれ、日国内の雑誌に載っていたのだと思います。ところが、世界中の魚類学者、特にアメリカの魚類学者は日の魚類学の成果を読みたくて仕方がなかったようで、なんと日の学術雑誌(「魚類学雑誌」?)がアメリカで翻訳されて流通していたという話を聞きました。 しかし、その他の業界の論文は日語で書いても世界の誰も読んではくれなかったようです。つまり日の科学のレベルが低かった、あるいはほとんど評価されていなかったので、わざわざ翻訳してまでも読んでくれる人がいなかったということなのだと思いますが、すでに何年も前に日語で論文が書かれていたのとほとんど同じ内容の研究成果が外国人の手によって英語で出版され、

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  • 爪が残っていればヒトでも指は再生する | 5号館を出て

    今日発表されたNatureのオンライン版に、弘前大学出身で北大の私の研究室で博士号を取得、今はニューヨーク大学でポスドクをしている武尾真君を筆頭著者とする論文が出ています。 Nature Newsにも取り上げられているので、かなり注目度の高い論文です。 How nails regenerate lost fingertips Study of mouse toes reveals pathways that could offer clues for regenerating human limbs. 現象自体は研究者には結構知られていることなのだそうで、実験に使われたマウスと同じようにヒトでも指先を切断するような事故にあったとしても、爪がある程度残っていれば指先は「完全に」再生することが知られていたようです。 なんだ、それなら度々日テレビに登場し、BBCでも大々的に取り上げられたニュ

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  • これで基礎科学力が強化できるか | 5号館を出て

    しばらく前に、北海道にある国立大学の先生からメールをいただきました。8月上旬づけで「基礎科学力強化に向けた提言」及び「基礎科学力強化総合戦略」なるものが文科省の方で策定されたようですが,ご存知でしょうか。 URL:http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/08/1282822.htm 文科省サイトで発表された提言および戦略については読んではおりませんでしたが、当時新聞などで「大学院博士後期課程の学生に給与支給を」というような記事で、この提言のことが取り上げられたように記憶しております。 メールをくださった先生は、「なかなか夢のある提言なのですが,これの効果について」どうなのかを、さまざまな方のご意見を聞いたり、議論をしたいということでした。おそらく、以下のところからたどることで全体像が見えるようになっているのだと思います。 ◎「基礎科学力強化に向けた提言

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  • カナダの高校生がプラスチックを分解する細菌を単離した【追記】1年前のニュースでした【追記2】獲得賞金 | 5号館を出て

    2009年 07月 31日 カナダの高校生がプラスチックを分解する細菌を単離した【追記】1年前のニュースでした【追記2】獲得賞金 結構昔から、プラスチックを分解する細菌がいるという話はあったと思うのですが、最近はどちらかというとそういう細菌を探すことよりは、そこらに普通にいる細菌によって分解される生分解性プラスチックの開発に重心が移ってきたように思っていました。 ところが、GIGAZINEが翻訳したWIRED SCIENCEには、高校生がプラスチックの買い物袋の分解することに成功して、カナダの科学祭で表彰されたという記事が載っています。もし、ほんとうならば大人達があきらめた夢を高校生が実現したことになります。 16歳の高校生が3ヶ月でプラスチックを分解する方法を発見(GIGAZINE) Teen Decomposes Plastic Bag in Three Months (WIRED S

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  • 前途有望な科学者が忽然と消えた | 5号館を出て

    私も気になっていたのですが、マージー・プロフェット(Margie Profet)という研究者のことがニュースになっていました。 彼女のことは、私の「進化から見た病気」にも名前入りで取り上げてありますが、つわり、menstruation、アレルギーなどなければないに越したことはないと思われている不快な症状(「病気」)にも進化から見て適応的なヒトを守る役目があると主張した女性科学者です。 こうした研究を発表したのが1990年代の初めのまだ若い時だったために、天才少女として一躍アメリカ中で評判になり、専門論文以外にも次のような一般書籍がベストセラーにもなったり、国から奨学金や研究費をもらったり、大衆雑誌にもたびたび取り上げられたりして、一時は時代の寵児ともてはやされていたようです。 Pregnancy Sickness: Using Your Body's Natural Defenses T

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  • 白髪の原因が明らかになった | 5号館を出て

    白髪は典型的な老化症状のひとつですが、特に健康被害があるわけではありませんし、洋の東西を問わず知恵の象徴と考えられていることや、最近の染色技術の発達で比較的簡単に隠すことができることから、それほど深刻に語られることがないものです。しかし、もしもそれを阻止する方法が発見されれば、それは老化防止とつながるという期待も持たれていますので、話題になることも多いと思います。 一昨日出た論文で、白髪の原因は過酸化水素(H2O2)だということが示されました。 Senile hair graying: H2O2-mediated oxidative stress affects human hair color by blunting methionine sulfoxide repair The FASEB Journal article fj.08-125435. Published online F

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