現代の漫才は、「M-1グランプリ」の歴史とともに急激に進化を遂げてきた。そして2008年の今、漫才を演じる上で無視することのできない2つの大きな流れがある。それは、「手数重視」と「スピード勝負」だ。 「手数重視」とは、要するに「ボケの数が多い漫才が有利」ということ。4分という短いネタ時間の中に笑いどころを極限まで多く詰め込む、というのは最近のM-1で勝ち抜くための基本戦略となりつつある。 例えば、昨年の王者であるサンドウィッチマンが、漫才の冒頭で即座にネタに入っていたのも、余分な間を空けずにボケの数を増やすための工夫だったのである。 そして今、「手数重視」の現代漫才の象徴とも言える存在が、今回のM-1で優勝候補の筆頭と言われたナイツである。ナイツが今年のM-1決勝の1本目で披露したネタでは、たった4分の間に33回ものボケが詰め込まれていた。ツッコミで笑いを取る箇所も含めると、実際の笑いどこ
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