明治元(1868)年から150年。政府をはじめ、各所で「明治維新150年」を祝う行事が企画されている。武家による幕藩体制だった時代からの転換。あの明治維新とは何だったのか。また、あの時代から見て、現代とはどのような時代なのか。来日外国人の書籍の丹念な研究からあの時代の日本を描き、ロングセラーとなった『逝きし世の面影』。著者の思想史家・渡辺京二氏が、あの時代といまを振り返った。(ノンフィクションライター・三宅玲子/Yahoo!ニュース 特集編集部)
トランプ大統領就任から一年。アメリカでは「白人至上主義者」と呼ばれる集団が跋扈している。「遠いアメリカでの出来事だろう」という見方もある。だが、人種論争に無頓着な日本人だからこそ、彼らの思想を知り、自国に潜む問題を考える必要があるのではないか。ネオナチ政党の指導者マシュー・ハインバック(26歳)の単独インタビューの後編です。 ■「白人国家」って? 去年10月、テネシー州で行われた白人至上主義者の大規模集会には三百人が参 加した。中年から初老の白人が中心。十代後半とおぼしき若者もいる。集会を組織したハインバックは、透明の盾を持った大勢の仲間たちに護衛されて歩いている。 参加者は一斉に「White Lives Matter」とシュプレヒコールをあげる。直訳すると「白人の命は重要だ」の意味だ。黒人の差別撤廃運動の「ブラックライブズマター」を逆手に取ったフレーズである。 右手を挙げるナチス式敬礼を
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