ある日、道ばたで ある日の朝。家を出て、駅に着いたとき、さっきまで首に巻いていたストールがないことに気がついた。 家を出た時はあったのに…どこかで落としちゃったかな。それとも、寝ぼけて初めから巻いてなかったのかしら。とはいえ出勤途中で引き返すわけにもいかず電車に飛び乗った。 その夜のこと。家への帰り道。自宅マンションの2軒隣の家の塀に、ストールはそっと置いてあった。落とし物は交番へというけれど、落とした場所に置いてくれていたおかげで、交番に行くよりもずっと手間が省けた。 「都会の人通りの多いところでは、こうはいかないだろうなぁ。」 道幅の広い北海道。懐まで広い地域の人の優しさが暖かかった。 幸せは余白に訪れる (自宅近くの公園) もしも私に、幸せの種をまく力があるとしたら、 空から見下ろしたとき、何かが足りずに困っている人や、頑張っているけれど助けが必要な人に種をまきたい。自然や人や動物が
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