自分が損をしても相手を陥れたいと考える日本人は多い。経済評論家の加谷珪一さんは「日本人はお金がないと幸福ではないと考える傾向が強いからこそ、お金を持っている人を妬み、足を引っ張っている可能性が高い」という――。 ※本稿は、加谷珪一『国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。 自殺による日本の若者の死亡率は独仏の2倍 日本は民主国家ですから、基本的にルールを守っていれば行動は自由なはずですが、日本人自身は自由であると感じていません。その理由は、社会あるいは世間の目というものがあり、それが自身の精神や行動を束縛しているからです。 世間の目が厳しく、ルールに従ってもバッシングされる可能性があるということになれば、極限まで追い込まれる人が出てきても不思議ではありません。 日本における10万人あたりの自殺者は18.5人となっており、英国(7.5人)、イタリア