(乃至 政彦:歴史家) 歴史の尻尾をつかめ 歴史には尻尾がある。尻尾というのは、隠された真実である。ただし中には偽物も多い。ファンタジーを信じるのは悪いことではないが、歴史に学んで思考を進める際の妨げとなりうる。ゆえにここでは歴史の尻尾について、その真偽を検証していくことにしたい。その前に、日本史の尻尾とは何かを少し説明したい。 三島由紀夫の尻尾 昭和の作家・三島由紀夫(1925〜70)の著作に、『不道徳教育講座』(中央公論社・1959)というエッセイ集がある。そこには「大いにウソをつくべし」「人の失敗を笑うべし」「恋人を交換すべし」などと、三島独自の毒と洒落の利いた処世術が披露されている。そのうちのひとつに「人に尻尾をつかませるべし」という記事がある。 私は、これはもともと山本常朝の『葉隠聞書』(1716年頃成立)に着想を得た思考法ではないかと考えている。三島は若い頃から同書を愛読してい
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