18日、英半導体設計大手ARMホールディングスを約3.3兆円で買収すると発表したソフトバンク・孫正義社長(写真:ロイター/アフロ) 6月、ソフトバンクグループ(G)では孫正義社長の後継者と目されていたニケシュ・アローラ氏が退任し、もうすぐ60歳になる孫氏が社長を続投すると発表されました。 筆者は、2014年度に165億円、15年度に80億円の高額報酬でアローラ氏が招聘されたことについて「相当な高額報酬だ」と驚きましたが、そのアローラ氏がたった2年で退任することに、より驚かされました。 「いったい、ソフトバンクGでは何が起きているのだろう」と思った筆者は、ソフトバンクGの会計情報を分析してみることにしました。結論からいいますと、現在の同社は大変な経営危機に直面しています。以下、これについて解説します。 有利子負債の増加の著しさ まず紹介したいのは、ソフトバンクGの有利子負債の水準です。ここ数
今回 SoftBankが日本円換算で約3兆円で買収した英国ARM。 年間出荷数は約40億個。1日平均1100万個ものCPUコアを売りさばくARM社。個数ベースではダントツで世界一だ。しかし、ARM社は工場を一つも持たない。 ARMはファブレスである。つまりnVidia同様、工場を一切持たない。ここがIntelとの大きな違いだ。では、どこに製造委託しているのだろうか?上の図が判りやすいかもしれない。例えばiPhoneにはARMのコアが採用されているが、委託先はサムスンやTSMCなど複数のファブで製造されている。たとえ同じ型番のiPhoneであっても半々の確率でサムスンかTSMCということもある。しかし、どちらにしてもARMコアが搭載されていることには変わりない。Appleは、サムスンとTSMCに製造委託を振り分けることで価格競争を煽っているが、ARMは涼しい顔で左団扇。LSIの世界では20年
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