ソフトウェアの世界には「悪い方が良い」原則という有名なエッセイがある。キレイにレイヤ分けされた一貫性のある良いデザインよりも、一見手抜きっぽい悪いデザインのほうが実は良いときもあるという話だ。この逆説的なデザイン原則を僕は身をもって体験したことがある。それについてちょっと書いてみようと思う。 僕はlldというリンカの現行バージョンのオリジナル作者だ。リンカというのはコンパイラと組み合わせて使うもので、実行ファイルやDLLを作るのに使用される。lldはプロダクトとしてはかなり成功していて、標準のシステムリンカとして採用しているOSがいくつかあったり、GoogleやFacebookなど皆が知っているような大規模サイトの中で広く使われていたりする。 現在のlldは2世代目で、第1世代のlldは僕がプロジェクトに参加する前から存在していたのだけど、数年前にそれを捨てて一から書き直すということになっ
4月1日に共同通信社が発表した世論調査で、安倍内閣の支持率が42.4%となり、3月17、18日に実施した前回調査よりも3.7ポイント上昇したという。 僕は、このところ話題になっている森友文書改ざん問題で、安倍内閣の支持率はさらに落ちると予想していた。下手をすれば30%を切るのではないかとまで考えていた。ところが、ふたを開けてみると逆の結果が出た。調査を実施した共同通信も驚いているようだ。 支持率が上がった理由は、3月26、27日に行われた中国の習近平国家主席と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との電撃会談だ。これで、国民の関心が大きく変わったのである。 今回の中朝首脳会談は、韓国の文在寅大統領が仕掛けた米朝首脳会談に、中国が強引に割り込んできたことから実現されたといわれている。となると、5月に控える米朝首脳会談には結局、米国、北朝鮮、韓国、中国の4カ国が主に関わるというわけだ。日本は完全に蚊帳
自治医科大学小児科の山形崇倫教授、中央大学人間総合理工学科の檀一平太教授らの共同研究グループは、光を用いた脳機能イメージング法を利用して注意欠如・多動症(ADHD)の症状を個人レベルで可視化することに成功しました。 現在のADHDの検査方法にはチェック項目に答える形式の主観的な物、患者の35%に見られる脳波の異常を検出するものなどがありますが、いずれも特定が難しく見逃してしまうケースが少なくありません。そのためADHDを判別するための客観的で感度が高い方法の開発が求められていました。 今回の実験では6歳から14歳までのADHD児30名、定型発達児30名にADHDの症状を計るのに適した行動抑制ゲームをさせました。この6分間のゲームの最中に脳活動変化を光トポグラフィ※という方法によって計測しました。光トポグラフィは頭の上から近赤外線を当てることで、体を傷つけることなく脳機能を測定する方法です。
全棋士が参加するトーナメントで優勝し、名人戦につながる順位戦で昇級を果たした将棋の藤井聡太六段(15)。朝日新聞に寄せた寄稿では、研究にコンピューターを採り入れている現代的な側面や、自身を客観的に捉える冷静なまなざしがうかがえる。 ◇ 昨年度は、順位戦昇級、朝日杯優勝という結果を出すことができた。朝日杯では、早指しとはいえ羽生善治竜王や佐藤天彦名人に勝利することができ、優勝という結果を含めて手応えを得られた。順位戦については、6時間という長い持ち時間をフルに生かして戦えたことは、今後につながる経験だったと感じる。プロ棋士になってから1年強でこうした実績を残せたのは望外であるが、要因を挙げるとすれば、序中盤の指し手の精度が向上したことが大きいのではないかと思う。 三段に昇段する頃までは、詰…
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