酷暑に豪雨と、尋常ならざる夏と闘う日本国民は疲れ切っているが、中国の習近平国家主席も疲労の度を深めている。小欄では過去何度か、習主席の「眠たげな顔」の原因の一つが「暗殺への恐怖→不眠→疲労困憊(こんぱい)」故だと報じてきた。ただ、AFP通信のベン・ドゥーリー記者が投稿したツイッター上の証言や幾つかの外国メディア報道で、疲労困憊の原因は他にもあると改めて確認した。今次小欄はまず、その辺りに触れる。ドゥーリー記者は、7月に世界銀行のジム・ヨン・キム総裁と北京の釣魚台国賓館で会談した際の習主席の表情を、こう伝えた。 《会談中はずっとウトウトしていた》 《(習主席が)あれほど疲れている場面は見た覚えがない》 加えて、同じ日に同じ場所で行われた、ユネスコ(国連教育科学文化機関)のオードレ・アズレー事務局長との会談で習主席は、アズレー氏を「世界貿易機関(WTO)事務局長」と何度も言い間違えた、という。