コロナ禍による金融緩和やリモートワークの普及といった追い風もあって、2021年の国内不動産市況は、マンションや住宅を中心に活発となった。国土交通省の不動産価格指数(住宅)をみると、21年9月の指数は122.5と最高値を更新している。ビフォアーコロナの最高値であった19年1月の115.0から8.7ポイントも増加しているのだ。 コロナ禍によって東京への人口流出に一定の歯止めがかかった結果、地方都市(札幌・仙台・広島・福岡)の基準地価も前年比で4.4%と高い伸び率を記録した。東京においても、港区・湾岸エリアのタワーマンションのような「成功者の象徴的物件」の価格は、コロナ禍によって年平均で2ケタ%以上の値上がりを示している。もはや世帯年収1000万円を超える「パワーカップル」では歯がたたないレベルとなっている。 また、郊外エリアで人気が高まっている北千住や、そこからほど近い亀有といったエリアにも人