磁場が見えるってどんな風景なんでしょうね。 動物によっては、磁場が「見える」磁気受容という能力が備わっていることがあります。ヨーロッパの科学者たちは、磁場を見るための分子が、犬やそのほか霊長類の目の中にもあることを発見しました。 クリプトクロムとは、細菌、植物、動物が持っている青色光受容体タンパク質のことです。このタンパク質は概日リズム(体内時計)の調節をするほかに、鳥、昆虫、魚、爬虫類などの動物たちが方角や高度、位置を知覚するための磁場を感じられるようにもしてくれます。残念ながら、人間は磁場を感じることができません。コウモリやネズミなどの一部の哺乳類は磁場を感じることができるとわかっていますが、他の哺乳類にはこの能力があるかどうかはまだわかっていません。 マックス・プランク研究所は初めて、90の動物種の網膜について、「クリプトクロム1」とよばれる哺乳類版クリプトクロムの存在を調べました。