変化の激しい昨今のグローバル経済の中で、日系企業の海外展開のスピードが急速に上がっています。 しかし、海外拠点におけるITガバナンスが未整備という企業は多く、海外拠点がITにまつわるトラブルの原因となるケースが多いようです。 ITガバナンスとは? ITガバナンスという言葉の範囲は広く、その定義は曖昧です。言葉自体はかなり前から使われていて、2000年頃に通商産業省(現在の経済産業省)と日本情報処理開発協会は、ITガバナンスを「企業が競争優位性構築を目的に、IT戦略の策定・実行をコントロールし、あるべき方向へ導く組織能力」と説明しています。ITガバナンスの本来の目的は、ビジネスにおける目標やゴールを実現するために必要なIT統制を行うことです。ですが、セキュリティやトラブルへの対応に重点がおかれ、単なる規制やルールになっているケースが少なくありません。過度な規制は業務遂行上の障害になるケースが