昨今、社会性に目を向けたさまざまな概念や活動が根付き、頻繁に耳にするようになりました。ソーシャルビジネス、社会起業、プロボノ、コーズリレーテッドマーケティング…。そして、これらに加えて、企業に徐々に浸透してきたのが、「CSV (Creating Shared Value)」です。この考え方は、実は日本で古くからあった商慣習である「三方よし」にもつながる考え方です。具体的な事例とともにご紹介しましょう(2021年12月一部更新)。 CSVとは何か? CSV (Creating Shared Value)とは、2011年にハーバードビジネススクールの教授であるマイケル・E・ポーター氏とマーク・R・クラマー研究員が発表した論文『Creating Shared Value』(邦題『経済的価値と社会的価値を同時実現する共通価値の戦略』)で提唱されたものです。日本では、「共通価値」「共有価値」などと訳