IMFと世界銀行の悪魔の所業 2000年: 国際通貨基金(IMF)は、アルゼンチンに国家予算の赤字を現在の五三億ドルから翌年の二〇〇一年には四一億ドルにまで減らすよう求める。アルゼンチンの失業率は労働人口の二〇パーセントに達していた。 IMFはさらに赤字の完全解消にまで要求を強め、その達成方法についてアルゼンチンにいくつかの提案を行った。まず、政府の緊急雇用対策費を月二〇〇ドルから一六〇ドルに削減すること。さらに、全公務員の給与を一二~一五パーセント削減することと、老齢年金を一三パーセント減らすことも要求した。 中流階級のアルゼンチン国民は文字通り食べられるものを求めて街路をあさることにうんざりし、二〇〇一年一二月、ついに暴動を起こしてブエノスアイレスを焼きつくした。翌二〇〇二年一月、アルゼンチンはペソを切り下げ、一般市民の預金の価値は無くなる。