川崎市多摩区の県道で自転車の母子が死傷したひき逃げ事件で、川崎区検は2日、道交法違反(ひき逃げ)の罪で、川崎市麻生区王禅寺西1丁目、飲食店経営の小松裕子経営者(61)を略式起訴し、川崎簡裁は同日罰金35万円の略式命令を言い渡した。自動車運転過失致死傷容疑については、嫌疑不十分で不起訴となった。 起訴状によると、小松経営者は9月11日午前10時15分ごろ、多摩区生田7丁目の県道で乗用車を運転。近くに住む主婦(36)と次男(1)の自転車に接触し、そのまま逃走したとしている。次男は頭を強く打ち死亡。主婦は顔や左腕の骨を折る重傷を負った。 多摩署によると、小松経営者は捜査段階で「自転車の方が倒れてきた」「ぶつかったかもしれないが、人はひいていない」などと供述し、容疑を否認していたという。