契約書に書かれている法律用語、トラブル時にIT訴訟で争点となるかもしれない契約の種類。エンジニアなら知っておきたいシステム開発契約に関わる法律用語を、IT紛争解決の専門家 細川義洋氏が分かりやすく解説します。 ユーザーの協力義務とは何か ユーザーの協力義務とは、請負契約のシステム開発で、「プロジェクトの完遂に向けてユーザーがすべきベンダーへの協力」です。 「しかるべき時期までに、システムの要件について、社内のコンセンサスを得て、ベンダーに伝える」「システム化の対象となる業務の内容や、既存のシステムやデータなど、ベンダーが開発をする上で必要な情報を、タイムリーに提供する」「プロジェクト中に発生するさまざまな問題(リスクや課題)について、ベンダーが相談したり判断を仰いだりしたら、真摯に対応する」などが代表例です。 ユーザーの協力義務を全うするためには 「協力」の中身は「何か要望されたら対応する