今から5年前、2013年5月のこと。ランボルギーニ社は世界中から400人近くのVIPカスタマーを彼らの愛車ともどもイタリアに招いて、創立50周年を盛大に祝うツアーイベント「GRANDE GIRO」を開催した。筆者ももちろん、いちジャーナリストとして参加したのだけれど、そのとき、ある確信を得たことを今でも鮮明に覚えている。 世界が認めるスーパーカー・ブランドであることに留まらず、けれども、その現在進行形のキャラクターを決しておろそかにはしないで、自ら未知の領域=ラグジュアリーゾーンへとチャレンジする。そんな意気込みを、5日間にわたった豪華な北イタリア・ドライブツアーを通して、感じ取っていた。 ランボルギーニの歴史を振り返れば、実は苦難の連続であったことを知る。1963年に設立されるも、世界初のスーパーカーというべきミウラのデリバリーが始まった頃には、創始者フエルッチョのカービジネスへの情熱は