コンピューターの集積回路の処理スピードが加速しているなかで、人間は可能な限りその処理スピードに合わせて、仕事をするようになってきた。高性能化し続けるコンピューターに合わせた人間の仕事のやり方は、膨大化し続けるデータから分析された結果を考察することに重点がおかれる。注目されているビッグデータが良い例であろう。日々の仕事は、より細かな分析データを扱うようになり、メール対応時間も年々増え、日々の仕事がエンドレスになっていく。かくして人々は、近視眼的に物事を見るようになり、数カ月先のことに追われ、中長期ビジョンを掲げることが難しくなる。つまり総合力がなくなる。包括的に物事をとらえなくなっていく。 僕へのコンサルティングの依頼も、最近では中長期ビジョンや次世代戦略にかかわる問い合わせが増えている。過去から現在を見ることはできるが、5年後、7年後のあるべき姿をイメージすることが企業にとって難しくなって