米国への3カ月半の出張から帰国しました。暖かい西海岸から日本の冬に戻ると,寒さに体が適応できず,周囲の人よりもかなり厚着でないと外を歩けません。もう若くないというだけかもしれませんが。 今回の出張に限らず,前から思っていたことですが,日本と米国で大きく違うことの一つに,大学の情報発信力があると思っています。企業のそれには大きな違いがないにもかかわらず,こと大学となると,なぜか差が目に付きます。 米国の有力な大学の多くは,大学のWebサイトに研究開発専門のニュースを掲載するページを持っています。多いところは1日に複数のニュースが追加されていきます。数の多さだけでなく,内容も面白いのです。多くは大学専属のライターが難しい内容のポイントやインパクトを分かりやすく簡潔に伝える努力をしています。簡潔すぎてそれだけでは情報不足という場合もありますが,その場合は論文を直接読めばよいのです。ニュースのペー
つい先日、興味深い話を聞いた。ある大学の授業で「デジタル・コンテンツ・ビジネス」というテーマで小論文を宿題として書かせたところ、同じような内容の小論文ばかりが集まったという。その原因を調べたところ、「デジタル コンテンツ ビジネス」のキーワードでググると上位に来る私の過去のエントリーの内容がほぼ丸写しにされていたという。 日本の学生の勉強に対する態度なんてそんなものなのかも知れないが(それはそれで憂うべき話だがその話は別の機会に)、少し心配になるのがどんな気持ちでその手の「コピペ」をしているのか、という点である。確信犯的に「徹底的に手を抜きたいからコピペしているだけ」ならまだ許せる。私が問題視するのは「自分で考える前にまずググる」習慣であり、「ググれば答えが見つかるにちがいない」という錯覚である。 暗黒時代とも呼ばれる中世ヨーロッパで科学の進歩があんなにも長い間低迷した原因の一つは、あの時
「学校裏サイトで娘が実名で攻撃され、父としてメールを送ってみた。」からの3回に分けて裏サイト対策の例を公開したが、予想を遥かに越える反響で驚いている。 はてなブックマークなどで様々なコメントがつき、他のブログでも関連記事を書いていただいた。また、新聞社からの取材依頼や実際に子供を持つ方からの問い合わせも来た。 <はてなブックマークとコメント、関連ブログ一覧> 以下クリックするとブックマーク&コメント一覧&関連ブログが見られる。 ・学校裏サイトで娘が実名で攻撃され、父としてメールを送ってみた。 : 419 users ・ 娘を攻撃する学校裏サイトに親としてメッセージを書いた結末 : 294 users ・ 娘を攻撃した学校裏サイトでの「いじめ」が解決した〜子供のネット規制は禁酒法時代の二の舞か? : 307 users さて、これらのコメントやブログは、ある程度ITに詳しい方が多いのだが、
昨日の「学校裏サイトで娘が実名で攻撃され、父としてメールを送ってみた」の続きである。 メールの次に考えたのは、掲示板の管理人に連絡して、誹謗中傷の書込みを消させることである。 <管理人に対して書き込みの消去を依頼しても意味がない> 期待してはいなかったが、この掲示板の管理人(?)に対して、このような書き込みを削除するように依頼しようと思った。 しかし、娘の話によると掲示板の管理人は、その学校の生徒であることも多く、その管理人が中傷記事を書いている例もあるそうだ。 また、仮にコメントを消してくれたとしても、「消した」という事実が反発を招き、新たなコメントが書き込まれることになる。 そして、この掲示板意外でも次々と誹謗中傷記事が広がっていくので、削除は逆効果なのだ。 確かに以前、PC-VANやNiftyでこの手のトラブルが起きた時に、議長がメッセージを消してさらに大きな問題になったことがあった
次男が5歳になった。相変わらず長男との喧嘩が酷くて、時にどちらからともなく「ぶっ殺す」とかいう。まあ、そういう台詞って中学生くらいまで、よくあることという気もするのだが、昨今の世情をみるに早めにいい聞かせて、控えさせておいた方がよさげな気もする。 子どもたちのネットでの活動に不安があるっていうか、長男次男とも適当にMiiを量産し、気づいたらPS3の「いつでもいっしょ」でアイテムを買うために僕の口座から勝手に2万円もデポジットされた時は本当に驚いた。 問題は、子どもに何を教えるかなのである。僕だって小学生の頃は「ぶっ殺す」とか面と向かっていっていたかも知れない。いまブログとかTwitterとかあれば、同じことをやっているだろう。もちろん面と向かって「ぶっ殺す」というのも十分にヤバい訳だし、そういう物言いを聞けば注意する訳だが、それをブログやTwitterに書くかどうかって、桁違いに人生にとっ
4月8日、YouTubeと京都大学がコンテンツパートナーシップを結んだ。YouTubeがコンテンツパートナーに提供する「ブランドチャンネル」を活用し、京都大学のオープンコースウエアの提供を開始した。 京都大学は2005年から大学のホームページなどを通じて、オープンコースウエアとして授業を提供してきたが、今後はYouTubeに公開することにより、京都大学が持つ資産が全世界に提供される。 YouTubeで日本の国公立大学が授業を公開するのは初めてだという。 すでにYouTubeで閲覧可能な199の授業の中には、ノーベル賞を受賞した湯川秀樹氏の研究を九後太一教授が解説したものや、医学部の授業の一つである臓器移植の手術の模様(医学部教授の解説つき)などがある。YouTubeは、「医療関係者や医師を志す学生はもちろん、一般のインターネットユーザーにとっても、普段見ることのできない価値あるコンテンツを
「フィルタリングは“魔法の杖”ではないはずなのに」――慶応義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(DMC機構)が1月21日に開いたシンポジウムで、未成年者向け携帯電話フィルタリングサービスについて、コンテンツ事業者や行政担当者らが課題を議論した。 昨年末に増田寛也総務相の要請を受け、携帯電話・PHS事業者は昨年末から今年にかけ、未成年者へのフィルタリングサービス原則導入を相次いで発表した。親権者が「フィルタリング不要」とキャリアに申し出ない限り、未成年者の携帯電話からはアダルトコンテンツや自殺希望者を募るサイト、コミュニティーサイト、掲示板などにアクセスできなくなる見込みだ。 コンテンツ事業者は「青少年をネットの危険から守るために、フィルタリングは必要」と総論では同意しつつも、「健全な運営を努力しているサイトも、そうでないサイトも一律でアクセス不能になる」と不満を募らせている。
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