『あ行』 アルジャーノンに花束を ダニエル・キイス 早川書房 人体実験により、知恵遅れの成年ゴードンは、次第に高い知能を身に付けていく。しかし、頭が良くなるにつれ、純真な心の持ち主だったゴードンは、それまで周りの人間が自分をバカにしていたことに気づき始めることになる。そのうち彼の頭脳は実験をほどこした教授すら上回るほどになる。だが、ゴードンより先に実験で高い知能を身に付けていたネズミのアルジャーノンには、再び知能の低下が見られ始めた。 その後、24人のビリー・ミリガンなど、多重人格関連の著書で話題を集めたダニエル・キイスだが、彼の最高傑作はやはりこのアルジャーノンに花束をだろう。古典的な名作であるこの作品は、ダーティーペアやスペクトルマンなど、様々な場でモチーフとして、取り上げられている。 昔、「まごころを君に」(ちなみに、エヴァンゲリオンの映画のサブタイトルと同じ)というタイト