「俺の若い頃は」と会社の上司らが先輩風を吹かせると、自動的に動き始める扇風機を長野県軽井沢町のクラフトビール会社「ヤッホーブルーイング」が開発した。多くの会社員が一度は聞かされた先輩の武勇伝や自慢話を吹き飛ばし、風通しのよい職場の飲み会を実現するアイデア装置だ。 「先輩風壱号」は、椅子の背もたれから延びた6本のアームの先端に、扇風機の羽根が取り付けられている。米IBM社の人工知能(AI)「ワトソン」などを使い、会話の中から「近頃の若者は」や「バブル」、「昭和」など約2000のキーワードを検出、話の長さなどと合わせて数値化し、一定数値を超えると回転する仕組み。数値が上がると、風力も3段階で強くなる。 職場の飲み会を敬遠する人が多い現状を変えようと、同社の社員が夏前から検討。ユーモアを交えることで、楽しさを実感してもらえるのではないかと考案した。 同社は、東京都内の企業などに先輩風壱号を貸し出