横綱朝青龍ら力士30人と日本相撲協会が、八百長疑惑を報じた「週刊現代」の記事で名誉を傷付けられたとして、発行元の講談社や執筆者のフリーライター、武田頼政氏らに計約6億1600万円の賠償などを求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。中村也寸志裁判長は「記事が真実との証拠はない」と述べ、総額4290万円の支払いと記事を取り消す広告の掲載を命じた。名誉棄損訴訟の賠償額としては過去最高とみられる。 問題となったのは、同誌が07年2月3日号から3回にわたって掲載した「横綱・朝青龍の八百長を告発する!」などと題する記事。 中村裁判長は、取組の不自然さを指摘した元小結板井の証言を「主観的な意見に過ぎない」と退け、武田氏が八百長の根拠とした力士ら2人の話も「2人の詳しい属性は明らかでない上、八百長の合意や金銭授受の状況も見ておらず、八百長の裏付けにはならない」と判断した。その上で「八百長が認められれば