世界初の手術成功、常識を覆す画期的治療法の開発、圧倒的な症例数---日本には、世界に誇るべき名医たちが大勢いる。一見、遠くに感じる彼らの「神の手」は、万人に向けて差し伸べられている。 世界中に弟子が100人 iPS細胞を作製した山中伸弥教授のノーベル医学・生理学賞受賞に、世間が沸いた。だが日本には、医療の現場でも「ノーベル賞級」と言うべき実力ある医師が大勢活躍している。本誌は、世界に認められた「神の手」たちを総力取材。その治療を受ける方法までを、一挙公開する。 ●工藤進英(大腸がん) 人は一体どこまで速くなれるのだろう。陸上競技の話ではない。大腸内視鏡検査・治療のスピードだ。 大腸に内視鏡を挿入し、どんな早期がんも見逃さず瞬時に切除する---消化器外科・工藤進英医師(昭和大学横浜市北部病院)は、ベテラン医師でも通常30分は要する工程を平均5分で終えてしまう。累積症例数は約20万例を突破。ま