隣国間で感情の摩擦が多い根本原因は,「自分は相手をよく知っている」との錯覚にあると思う。これだけ情報の多い時代でも,実は基礎的なことを互いに知らない。断片的な話なら沢山知っているので,隣国を「よく知っている」と思いこみやすい。 ソウルのわが日本文化院を訪れた方が「日本に文化があるとは知らなかった。こんなにすばらしいとは。次は家族を連れてくる」と言った。東京の韓国文化院でも同じ現象がある。「隣国にすばらしい文化がある」ことさえ知らない人がいるのが現実だ。 昨年8月以降,空気が重くても,韓国では日韓交流イベントの中止がほとんどなく,韓国学生のボランティアは例年より多く集まってくれた。別の隣国のように,いくつもの日本企業がデモに襲われることはなかった。こういうことを日本人はあまり知らない。 日本のごく一部に外国人を排斥しようとする言動がある。安倍総理は国会で,このような言動は「極めて残念だ