アメリカが新しく発表した「インド太平洋戦略」で「台湾」という国名を普通に使って話題になっておりますが、ますます米中対立が激化しそうですね。
![トランプをやり過ごそうとする人々 | 地政学を英国で学んだ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/29c752a2a3006ddfdc58a226beccc0aea601dd35/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpds.exblog.jp%2Fpds%2F1%2F201906%2F09%2F56%2Fb0015356_07423690.jpeg)
まだ書店には並びきっていないようですが、おかげさまでリアルの書店で出ているところではかなり好評のようで、一部ではこの週末だけで完売したところもあるとか。東京駅前の某大型書店の本店では100冊も追加注文が入ったと聞きました。
今日の横浜北部は午後ににわか雨が降りました。蒸し暑い日が続いております。 久々の更新です。ここ数ヶ月間、ちょっと野暮用が重なっておりましたが、そろそろブログの方も本格的に復帰したいと考えております。 さて、すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、おかげさまでルトワックの講演会が予約完売しました。 申し込み予約開始からたった11日間で400席が埋まりまして、あらためてルトワック人気を感じた次第ですが(おかげで彼に出版の申し込みが殺到しているらしいですが)、実は現在、私の周辺では、ルトワックの秋の来日に合わせて一つのプロジェクトが立ち上がっております。 それは、ルトワックのデビュー作であり、ある映画の元にもなった『クーデター入門』(1968年刊)の改訂版(2016年)の翻訳出版です。 この衝撃のデビュー作の改訂版、今回は私が「監訳者」となっております。すでに下訳はできあがっているのですが、
すでに何度もここでお知らせしているのでご存知かもしれませんが、その内容は、クラウゼヴィッツの戦争論がどのように読まれてきたのか、そしてどのように読むべきなのかについて、さまざまな文献を比較検討しながら研究したものです。 もちろん体裁は「入門書」なのですが、どちらかといえば「総論」に近いかもしれません。 「日本語版へのまえがき」として原著者から日本の読者向けに一文いただいているので、今回の発売記念としてここで特別に公開しておきます。 〜〜〜 本書は、クラウゼヴィッツが生きている間に自ら経験した戦争(フランス革命戦争とナポレオン戦争)から得た教訓についての研究書であるが、ここで明らかになったのは、彼の考えが二つの段階を経ているということだ。 一つ目は、これらの戦争が戦いの形を永久に変えてしまい、将来のすべての戦争はこのパターンを追従することになる、と考えたということだ。 ところが後に、彼はこの
お知らせです。 すでにご存知の方も多いと思いますが、私が本を出していた五月書房が倒産しました。 五月書房といえば、私がデビュー作である『地政学』(これも絶版)を出していただいたほか、二冊目のミアシャイマーの『大国政治の悲劇』をはじめ、数々の戦略本を翻訳して出させていただいた小さな出版社でした。 惜しくも昨年の夏に破産申立てをして倒産が確定したわけですが、困ったのはこれからも販売していくはずだった訳書たち。というのも、在庫として倉庫に預けられていた分が破産管財人の管理下に入ってしまったからです。 それが今回、ようやく何冊か入手できまして、販売できる状態にまでこぎつけることができました。 もちろん絶版本なので、在庫が無くなってしまえばそれで販売終了です。今回で本当に「絶版」が確定してしまうわけです。 いずれも専門書ですし、決して安い本ばかりというわけではないですが、私が選んで心血を注いで翻訳し
今日の横浜北部は一日やや曇りがちでした。さすがに暑さも真夏という感じではなくて、なんとなく涼しくなったような気が。 さて、天津の爆発事故の直後に起こったタイの爆破事件も注目されておりますが、これに関連することを先日の放送(http://www.nicovideo.jp/watch/1439977893)でも解説しました。 その元記事の要訳を。 === タイの銃殺人率はアメリカに匹敵 Gun murder rate in Thailand on a par with United States by AFP-JIJI 15-8/11 Japan Times http://www.japantimes.co.jp/news/2015/08/11/asia-pacific/crime-legal-asia-pacific/gun-murder-rate-thailand-par-united-s
本ブログから、みなさんにお知らせ、そしてお願いがあります。実は現在、冷戦後から現在までの20年間の軍事戦略の理論をまとめた本を翻訳しておりまして、訳出作業...本ブログから、みなさんにお知らせ、そしてお願いがあります。 実は現在、冷戦後から現在までの20年間の軍事戦略の理論をまとめた本を翻訳しておりまして、訳出作業が終わりそうな状況です。 そこで恒例となりましたが、本ブログをご覧の皆様からこの本の日本語版のタイトル候補を募集します。 もちろんタイトルの最終決定権は出版社にあるのですが、とりあえず私は本ブログをごらんのみなさんからよい知恵をさずけていただき、これをなるべく実際のタイトル決定に反映させていきたいと考えております。 Modern Military Strategy: An Introduction by Elinor C. Sloan この原著のタイトルを直訳すると『
今日の横浜北部は朝から雨が続いておりました。 イギリスからインパール作戦で戦った元兵士の方(93歳)が来日中でして、そのお手伝いとして、本日は都内でエスコートをしておりました。 足は弱っておりますが、この元兵士の方、なかなか気さくな方で、なんと私が通っていた大学の近くの連隊出身の人だとか。 さて、前回のイスラム教についての記事の続報的な位置づけにある意見記事でなかなか面白いものがありました。元オフェンシヴ・リアリストで、現在はCNNの情報番組の司会者をしておりますインド出身のザカリアの記事です。 === イスラム教には問題がある:この事実から目をそむけるのはやめよう By ファリード・ザカリア ●テレビ番組の司会者であるビル・マー(Bill Maher)が、毎週やっている自身の番組の中で「イスラム世界は・・・ISISとあまりにも共通するところが多い」と宣言し、その時のゲストのサム・ハリスも
今日の横浜北部は朝から曇っておりまして、時折にわか雨が降ったりしております。 さて、メルマガのほうでも触れた、バリー・ポーゼンのイラクに関する意見記事を。 彼の新刊が出たちょうどいいタイミングで、イラクへの再介入問題が浮上してきました。 この新刊は注目です。 == 「イラクで何もするな」論 byバリー・ポーゼン ●「またか」である。世界のどこかで危機が起こると、アメリカの知識人たちは必ず政府に何らかの「行動」を促すものであり、それは大抵の場合が軍事的なものだ。そしてその声は「ただ黙って見ているだけじゃなくて何か爆撃しろ!」となる。 ●二〇年以上間続いたアメリカの圧倒的な覇権状態のおかげで、ワシントン中のパソコンのキーボードは、まるで「地球の裏側まで介入せよ」とプログラムされているように見える。 ●そして今回はイラクなのだが、ここの政府は、スンニが多数派を占める地域において実質的なコントロー
今日の横浜北部は朝からよく晴れましたが、午後から少し雲が出てきました。 さて、久々の更新です。 その理由なんですが、実はミアシャイマーの『大国政治の悲劇』の第二版の翻訳作業が佳境を迎えておりまして、数日以内に完成させないと他の仕事ができないので必死やっていたからであります。 今回の特色は、すでにご存知の方もいらっしゃるように、最後の第十章がすべて今後の中国の分析に書き換えられているところでありまして、当然ですが、いくつか興味深い記述があります。 その中でもとくに気になったのが、今後の中国に対してアメリカやその同盟国たちがとるべき戦略についてのもの。 ミアシャイマー自身によれば四つあるとのことですが、それが書かれた部分を、今回はここで特別に要約して掲載しておきます。 === ●台頭する中国に対処するための最適な「第一の戦略」は「封じ込め」である。これによれば、アメリカは北京政府が領土を侵略し
今日の横浜北部は朝から快晴です。相変わらず気温は低くて寒さがこたえますが・・・ さて、相変わらずウクライナ情勢についての報道が続いておりますが、そのウクライナ情勢を研究する人材についての興味深い記事がありましたので、いつものように要約を。 === アメリカの対外政策におけるロシア専門家の凋落 By ジェイソン・ホロウィッツ ●ジョージタウン大学のロシア学部長であるアンジェラ・ステント女史は、最近電話の応対に忙しい。 ●ステント女史をはじめとするロシア専門家たちの電話は、ウクライナ危機の勃発から鳴りっぱなしだ。「なんか同窓会みたいですよ。みんな復活してきたわけですから」 ●アメリカのロシア専門家たちは、プーチン大統領がクリミアの支配を進めるにつれて再びメディアの脚光を浴び始めている。ところが同時に、これはアメリカの学者や実務家たちのロシアについての捉え方、そしてその捉え方を考える彼らの、質と
今日の肥前は午前中晴れたのですが、昼すぎから小雨が降りました。気温はけっこう暖かかったような。 講演で九州まで来ているのですが、運良く名護屋城址を見学することができました。秀吉が朝鮮出兵した時の城跡なんですが、ここに陣取っていた武将たちがオールスターキャストでした。 さて、ダボス会議での安倍首相の「1914年前発言」が物議を醸しだしてから数日たったわけですが、色々とこの会議で面白い発言をしている中国政府の高官らしき人の内容が出てきましたので、その紹介を。 この記事の中でダボス会議に参加したブロジット記者は、あるクローズドのディナーの席で興味深い光景を目にしたと言っております。 もちろん会議は「チャタムハウス・ルール」が適用されておりますので、その発言者は誰なのかは書けないということですが、その発言内容は書けるということなのでそれを書く、とのことです。 そのディナーの席にゲストとして呼ばれて
今日の横浜北部は久しぶりに猛烈な暑さでした。真夏の復活。 さて、久々に拙訳「米国世界戦略の核心」の原著者であるウォルトが、アメリカのシリア介入について反対の議論をリアリストの立場から展開しておりましたので、その紹介を。 === それでもアメリカのシリア介入は愚かな選択肢だ ●たとえ証明されたとしても、シリア政府による化学兵器の使用は、アメリカの軍事介入への有利な条件とはならない。 ●これと反対の考えでは、アサド政権の軍が使ったかもしれない兵器に不当な重みを加えることになり、アメリカの介入がまだ賢明ではない多くの証拠を無視することになる。 ●もちろんアサド政権の化学兵器の使用は良いわけがないのだが、それでもこの場合になぜそこまで「兵器の選択」がアメリカの国益の計算を変化させるのかはそれほど明白ではないのだ。 ●アサド政権の残虐さについては数十年間にわたって明らかだったわけであり、その軍隊はす
今日の横浜北部は昼間晴れていたのですが、午後から曇ってきました。 さて、日本でもビッグデータの活用などが色々と話題になっておりますが、NYタイムズのブルックスがまたまた興味深いコラムを書いておりましたのでその要約を。 === データの哲学 by ディヴィッド・ブルックス ●今日台頭している哲学は何かと聞かれたら、私は「データ主義」だと答えるだろう。われわれは大量のデータを集めることができるようになってきており、これはわれわれの文化面での前提になっている。 ●この前提とは、「計測できるものはすべて計測されるべきであり、データというのは、われわれの感情主義やイデオロギーなどを排除することを可能にする、透明性があって信頼できるレンズである。未来予測などのように、データはわれわれに驚くべきことを可能にしてくれる」というものだ。 ●私は今年から来年にかけて、「データ革命」が生み出した新たな問題につい
↑新刊:胎動する地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。久しぶりに意見記事の要約です。 ==== 多文化主義はどのように失敗したのか by ケナン・マリク ●今年の7月7日でロンドンでの52人が死んだ連続テロ事件から六年がすぎた。 ●アメリカの9・11事件とロンドンでの7・7事件は基本的に同じインパクトを両国の国民に与えたが、ひとつだけ違うのは、7・7事件のほうがイギリスの市民権を持つ人間たちによる犯行だったということだ。 ●イギリス当局側は、この「自国民の犯行」に頭を悩ませており、以前は過激なイスラム僧侶やモスクの影響を指摘していたが、最近は政府の多文化主義政策の失敗を指摘する分析が多くなっている。 ●ヨーロッパでは多文化主義の問題に関して政府要人からも批判的な声が上がり始めており、スウェーデンやオランダでも反移民政策を訴える政党が議席を伸ばしている。 ●英首相のキャ
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