◇まどかの願いは『全ての魔女を生まれる前に消し去りたい』で、全宇宙、過去、未来での全ての事象を対象にした願いです。ほむらの時間遡行能力でも自然の摂理に反していますが、まどかの願いは三次元でも存在では実現できません。どこにでもいるし、どこにでもいない、といった『実効力のある概念の存在』にならなくては果たせない種類の願いです。『神』は残念ながら信仰の対象であり実効力を持ち合わせていません。また、「生」と「死」に関しても、生まれてもいないし、死んでもいない存在になったとしか表現できません。 『ほむら』や『鹿目家族』の様に希薄ながらも『まどか』の存在した時系列を記憶している人々や、『上条』が『さやか』の名前を口にした様に、ほむらが最後に時間遡行した作品本編の時系列で、ほむらが退院転入してから一ヶ月後までの記憶を何となく有している人々の存在は、理由はどうあれ心を温かくするモノで涙腺が刺激されます。