「本の雑誌」で〈吉野朔実劇場〉を連載中の吉野朔実さんが、ご病気のため4月20日にご逝去されました。 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
「本の雑誌」で〈吉野朔実劇場〉を連載中の吉野朔実さんが、ご病気のため4月20日にご逝去されました。 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
『ロデリック:(または若き機械の教育) (ストレンジ・フィクション)』 ジョン・スラデック,柳下 毅一郎 河出書房新社 5,780円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto ロデリックはミネトンカ大学のコンピュータ・サイエンス科で開発されたロボットだ。日本暮らしのぼくらは『鉄腕アトム』『鉄人28号』『ドラえもん』、あるいは「ボッコちゃん」などロボットの名前がそのまま題名になる作品になじんでいるけど、英米ではおそらくそれほど一般的ではない。アイザック・アシモフ&ロバート・シルヴァーバーグの『アンドリューNDR114』も、原題はThe Bicentennial Man(二百周年を迎えた男)だ。アシモフの名作短篇「ロビー」は現在流布している版ではRobbieだが、初出時は"Strange Playfellow"(奇妙な遊び仲間)だった。 スラデッ
4月23日、今年のフィリップ・K・ディック賞が発表され、伊藤計劃の長編『ハーモニー』の英訳版(アリグザンダー・O・スミス訳、Harmony by Project Itoh)が審査員特別賞(Special Citation Award)を受賞した。 同賞は、作品のほとんどをペーパーバックで発表したP・K・ディックにちなんで、前年にアメリカで出版されたペーパーバック・オリジナルのSF作品を対象に選ばれる賞。 『ハーモニー』は2009年3月に34歳の若さで世を去った伊藤計劃の最後の長編。医療技術の進歩により万人が健康に暮らせるようになった21世紀後半、だれもが健康で平和な社会に対して敢然と反抗を試みた3人の少女と、彼女たちの"その後"を描く。 日本では、ハヤカワSFシリーズJコレクションから2008年12月に刊行。国内では、第40回星雲賞日本長編部門と、第30回日本SF大賞を受賞している。 授賞
『“35歳”を救え なぜ10年前の35歳より年収が200万円も低いのか』 NHK「あすの日本」プロジェクト,三菱総合研究所 阪急コミュニケーションズ 1,575円(税込) >> Amazon.co.jp >> 本やタウン 若い頃に思い描いていた「35歳」とは、どういう姿ですか? そう問われて本作に登場する35歳の男性の一人がつぶやきます。 「いまじゃ想像もつかないですけど、間違いなく結婚して、子どもがいて、普通の家庭を築いているんだろうなと」。 現在、この男性は埼玉県の職業訓練校に通いながら、再就職に向けて準備中。電気工事士、ボイラー技士など彼が持つ資格は15個以上。どれも国家資格や都知事から与えられる正式な資格ばかり。それでも、就職先が決まりません。もともとトラック運転手として働いていた彼は、ビル管理会社に転職。最終的に年収が300万円を切るようになり、再び転職を考えました。付き合ってい
■国内SF 秋山瑞人『猫の地球儀』電撃文庫 秋山瑞人『イリヤの空、UFOの夏』電撃文庫 東浩紀『クォンタム・ファミリーズ』新潮社 有川浩『空の中』角川文庫 池上永一『シャングリ・ラ』角川文庫 石黒達昌『冬至草』早川書房 伊藤計劃『虐殺器官』ハヤカワ文庫JA 伊藤計劃『ハーモニー』早川書房 伊藤計劃『伊藤計劃記録』早川書房 上橋菜穂子『獣の奏者』講談社文庫 冲方丁『マルドゥック・スクランブル』ハヤカワ文庫JA 円城塔『Self-Reference ENGINE』ハヤカワ文庫JA 円城塔『Boy's Surface』早川書房 小川一水『老ヴォールの惑星』ハヤカワ文庫JA 小川一水『天冥の標』ハヤカワ文庫JA 奥泉光『鳥類学者のファンタジア』集英社文庫 恩田陸『月の裏側』幻冬舎文庫 恩田陸『ねじの回転』集英社文庫 小林泰三『海を見る人』ハヤカワ文庫JA 小林泰三『目を擦る女』ハヤカワ文庫JA 梶
ロストジェネレーションとは、「失われた世代」のことをいう。 バブル崩壊後の「失われた10年」に社会に出た、1972年から82年に生まれた世代のことだ。 07年に出版された『ロストジェネレーション─さまよう2000万人』では「彼ら、彼女らは、日本人がもっとも豊かな時代に生まれたと言ってもいいだろう。だが、高校や大学を卒業して社会に出たとき、戦後最長の経済停滞期にあたったのがこの世代の『不幸』だった」と記されている。 確かに子どもの頃は「未来は明るい」ことを漠然と信じていた。経済成長がこのまま続き、いい成績をとり、いい高校を出て、いい大学を出て、いい会社に就職という神話は唯一絶対といっていいほどの力を持っていた。そのために数の多い団塊ジュニア間の受験戦争は過酷を極めた。「努力をすればしただけ報われる」の言葉には信憑性があったからだ。しかし、それは景気が良かったからこそのものであり、ようやく社会
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