(上)1923年9月、捏造写真の基になった皇居前広場に避難した群衆。背景に皇居が写っている=報知新聞撮影(下)群衆写真の背景を描き変え、被服廠跡惨事直前の写真のように捏造された絵はがき=いずれも東京都慰霊協会提供 一九二三(大正十二)年九月一日に発生した関東大震災の報道写真の中に、捏造(ねつぞう)や改ざんされたものが数多くあることが、東京都復興記念館(東京・両国)と共同通信社の過去五年間の調査で明らかになった。東京・本所の陸軍被服廠(ひふくしょう)跡とされる写真や摂政宮(後の昭和天皇)の巡視姿の写真などが含まれ、国内外の論文や著作に引用されてきた。