話題になっていた藤本タツキの読み切り「妹の姉」は、自分にとっては不気味で気持ち悪い話だった。 せっかくの連休なので自分がこの話のどこがどう不気味で気持ち悪く感じるのかを、ちょっと考えてみた。 作者の周辺情報は特に考慮に入れず、あくまで「妹の姉」を読んだ感想を語る。 最初に読んだときは、既に指摘している人がいる通り、「姉の裸を描く」という行為、それが公衆の面前に貼り出されるというあり得なさが引っかかるのかな、と思ったが、考えるとどうもそうではない気がしてきた。 この話がどういう話なのか、個人的な解釈をしてみる。(あくまで自分の独自の解釈だ) まず自分から見た、「妹の姉」の粗筋を説明する。 光子の妹は天才である。光子は妹(の才能を疎ましく思い)、いつの間にか距離を置くようになる。 妹は想像で姉の絵を描き、光子はそれを見る。 光子は妹の眼から見た自分に違和感を覚える。自分はこんな存在ではない。