0という数の発見は数学史に大きな影響を与えた出来事であると同時に,様々な厄介ごとが生まれる結果ともなりました。 0の性質はいろいろありますが,その中の1つに, 「なにと掛け算をしても答えは0」 というものがあります。 0は何倍したって0だし,どんな数を0倍しても0である,という,小学生でも知っている性質です。 しかし,この分かりやすくて簡単な性質のお陰で,私たちは大いに苦しむことになってしまうのです。 問題です。 「0÷3」 の答えはいくらでしょう? もちろん,0に決まっています。お菓子が全く何もないのだから,それを3人で分けても,何もない状態のまま,なんていう説明が出来ますね。 では,「3÷0」はいくらでしょうか? 「そんなもの,0に決まってるじゃないか!」 と,簡単に片付けようとしたそこのあなた! 事はそう簡単な話ではないのです。 実はこの答え,0ではないのです。 考えてみてください。
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